【個人事業主1年目】過去の経費は「開業費」で節税!プライベート口座・カードを使う時の弥生会計入力ガイド

「会社を辞めてフリーランスになったけど、事業用の口座を作る前にプライベートカードでいろいろ買ってしまった…」
「5年前から勉強で使っていたサーバー代、経費にならないかな?」

開業1年目の確定申告、一番の悩みどころですよね。 実は、過去の経費は「開業費」としてまとめて節税に使えますし、プライベート口座は連携しなくてOK

【過去〜開業前】数年分の経費は「1行」で入力!

開業準備のために使ったお金(PC周辺機器、サーバー代、書籍代など)は、何年前のものでも「開業費」として計上可能です。

これを1つずつ入力するのは大変なので、「合計額を1行だけ入力」するのが正解です。

「開業費」としてまとめられるのは、いつまで?

結論から言うと、「開業届に記載した『開業日』」が明確な境界線となります。

1.「開業費」は、開業日の「前日」まで(会社員時代含む)

  • 処理方法:すべて「開業費」としてまとめます。
  • 詳細: 今年の1月1日から、開業届に書いた日付の前日までに支払った経費(サーバー代、書籍代、PC周辺機器など)は、個別に「通信費」や「消耗品費」とせず、すべて合計して「開業費」という1つの資産として処理します。 ※これにより「任意償却(好きな時に経費にする権利)」が得られます。

2. 開業日の「当日」以降

  • 処理方法「開業費」にしてはいけません。個別に経費計上します。
  • 詳細: 開業日以降に発生した支払いは、通常の事業活動のコスト(必要経費)となります。 したがって、レシートの日付ごとに、以下のように個別の勘定科目を使って記帳する必要があります。
    • 通信費(サーバー代など)
    • 消耗品費(文房具、10万円未満の機材など)
    • 新聞図書費(書籍、note購入など)
    • 旅費交通費(打ち合わせの電車賃など)

開業費の書き方手順

  1. Excelやスプレッドシートで「日付・支払先・内容・金額」のリストを作る。
  2. その合計額を出す(例:5年分で合計35万円)。
  3. やよいの「振替伝票」で以下のように入力する。

【やよい入力例】

日付借方勘定科目金額貸方勘定科目摘要
例:2025/10/01開業費合計額元入金開業準備費用一式(詳細は別紙参照)

ポイント:過去数年分の経費をまとめて入力する場合であっても、会計ソフト上の日付は**「開業届に記載した開業日」**(例:2025年10月1日なら 2025/10/01)を入力します。これは、「過去に支払った費用を、開業したその日に『資産』として事業に引き継いだ」という会計処理をするためです。

相手科目:「元入金(もといれきん)」を使います。これは「事業主が最初に用意した元手」という意味です。

【過去〜開業前】「売上」はどうする?

ここは「いつの売上か」で対応が真っ二つに分かれます。

  • 前年以前の売上(副業時代)
    • 入力不要(無視)です。
    • 今年の事業所得には混ぜてはいけません。
  • 今年(1月1日〜開業日前日)の売上
    • 入力必須です。
    • 開業届を出す前でも、今年発生した収入は確定申告の対象です。

【開業後】プライベートカード・口座の入力ルール

一番やってはいけないのが、「生活費が混ざったプライベート口座をやよいに連携(登録)すること」です。これをやると、スーパーの買い物履歴まで取り込まれて地獄を見ます。

正解は「連携しない」こと。 事業に関係あるものだけをピックアップして、以下の「魔法の科目」を使って入力します。

① プライベートカードで経費を払った時

科目:事業主借(じぎょうぬしかり)
意味:「事業主(あなた)がポケットマネーで立て替えた」

【やよい入力例】

  • 日付:購入日
  • 借方:消耗品費 など
  • 貸方事業主借

→経費をプライベート(個人用)の現預金やクレジットカードで支払ったときの仕訳は?(やよい)

② プライベート口座に売上が入った時

科目:事業主貸(じぎょうぬしかし) 意味:「売上が入ったけど、すぐに事業主(あなた)が生活費として持っていった」

【やよい入力例】

  • 日付:入金日
  • 借方事業主貸
  • 貸方:売上

4. レシート保存の「落としどころ」

「レシートは全部スキャンしなきゃダメ?」と不安になりますが、1年目はアナログ管理で十分です。

  • 紙のレシート:スマホ撮影やスキャンは必須ではありません。「1年分を封筒にまとめて入れる」だけで法的にOKです。
  • ネットの明細:Amazonやサーバー代などのPDF/メール明細は、PC内にフォルダを作って保存しましょう。

まとめ:この設定で乗り切ろう!

  1. 過去の経費:Excelで合計を出して、開業日に「開業費/元入金」で一括入力。
  2. 過去の売上:無視してOK。
  3. 今年の開業前売上:ちゃんと入力する。
  4. プライベート口座:連携しない。「事業主借/貸」を使って手入力(またはスキャン取込)。

これで、複雑なお金の流れもスッキリ解決します!


【付録】コピペで使える!開業費集計リストの作り方

ExcelやGoogleスプレッドシートで「開業費の明細」を作る際、以下の項目を作っておけば税務署対応も完璧です。

シートの項目名(1行目) No. | 日付 | 支払先(店名) | 内容(品名) | 金額(税込) | 備考

  • 日付:クレジットカードの決済日(引き落とし日ではない)
  • 支払先:Amazon, エックスサーバー, 〇〇書店 など
  • 内容:サーバー代(初期費用), 参考書籍『〇〇の教科書』 など
  • 金額:支払った総額

保存のコツ このExcelファイルを、領収書のPDFが入っているフォルダと同じ場所に「開業費集計表_2025.xlsx」などの名前で保存しておきましょう。これだけで立派な証拠書類になります。