日本からEtsyを始める方法とリスク・注意点【2026年版】

Etsy(エッツィー)は、ハンドメイド作品やオリジナルデザインの商品などを、世界中に販売できるサービスです。

日本からも出店できます。ただし、販売手数料や海外配送、日本円で売上を受け取る仕組みを理解してから始めることが大切です。

この記事では、出店方法・必要な費用・海外販売の注意点をまとめます。

1. 日本からEtsyに出店できる?

日本在住でも、ショップを開設して販売できます。

  • 主な販売対象は、ハンドメイド作品、オリジナルデザイン、20年以上前のヴィンテージ品、クラフト素材など
  • 売上の受け取りには、Etsy PaymentsとPayoneerの連携が必要
  • アカウント作成とショップ開設は別で、開設時に料金がかかる場合がある

市販品をそのままハンドメイドとして転売することは認められません。出品前に、Etsyの商品基準を確認しましょう。

ショップ開設の流れ

  1. Etsyに登録し、ショップ名・国・言語・通貨を設定する。
  2. 商品・価格・配送方法・返品条件を登録する。
  3. Payoneerを連携し、本人確認・銀行口座の確認を済ませる。
  4. 開設料と支払い情報を確認し、ショップを公開する。

本人確認書類、日本の銀行口座情報、料金を支払うクレジットカードなどを準備し、登録画面の案内に沿って進めます。

AI作品やPrintifyを使った商品も販売できる?

自分の指示でAIを使って作った作品は、Etsyで認められています。AIを使用したことは、商品説明に記載が必要です。

Printifyなどに印刷・製造を頼む場合は、オリジナルデザインなどEtsyの基準に合う商品を出品し、製造パートナーと実際の発送元を登録します。他人のキャラクターやロゴなどを無断で使わないようにしましょう。

2. 売上金の受け取り方と必要な手数料

Etsy PaymentsとPayoneerとは?

  • Etsy Payments: 購入者のクレジットカードやPayPalなどの支払いを受け付ける、Etsyの決済サービス
  • Payoneer(ペイオニア): Etsyの売上金を受け取り、日本の銀行口座へ出金するために使うサービス

海外の売上は、どう日本円になる?

購入者が支払う → Etsyが手数料などを差し引く → Payoneerに米ドルで入金 → 日本円で銀行口座へ出金

  • Etsyで出金できる状態になった売上金は、通常、毎週月曜日にPayoneerへ送られる
  • Payoneerで日本の銀行口座への出金を申し込むと、日本円で受け取る設定では米ドルから換算される
  • 日本円の受取額は、出金時の為替レートと手数料によって変わる

出金前に、手数料・入金予定額・最低出金額を確認しましょう。銀行への入金は、出金申し込み後、通常2〜5営業日が目安です。

※購入者がPayPalで支払った場合も、販売者はEtsy PaymentsとPayoneerを通して受け取ります。

Etsyでかかる主な費用

項目費用・条件
ショップ開設料対象者に一度だけ発生。金額は開設画面に表示され、支払い後は返金不可
通常プランの月額・年会費Etsy Standardには定額料金なし
出品料1商品につき0.20米ドル。売れなくても発生
出品更新料掲載期間は4か月。更新時に0.20米ドル。同じ商品を複数個販売する場合も追加料金がかかることがある
取引手数料商品価格・購入者に請求する送料・ギフト包装料などの6.5%
日本の決済手数料1注文につき6%+0.30米ドル。送料や適用される税も含めて計算
通貨換算手数料出品通貨と支払い口座の通貨が違う場合、換算に2.5%
広告料Etsy Adsはクリック課金。Offsite Adsは対象注文に15%または12%
Etsy Plus任意の有料プラン。月10米ドル

手数料に税金が加わる場合があります。製造費・梱包費・実際の送料・Payoneerの費用は別です。

出品を自動更新にすると、売れていなくても更新料がかかります。 また、日本のPayoneer利用者は商品価格を米ドルにすると、Etsyでの2.5%の通貨換算手数料を避けられます。Payoneerで日本円に換える費用は別途確認が必要です。

例:Printifyのジグソーパズルを販売すると、利益はいくら?

Printifyで製造・発送を依頼し、Etsyで送料込み30米ドルで販売する例です。

公式商品ページの表示価格をもとに、製造費8.39米ドル・送料5.99米ドルで注文できた場合を計算します。サイズや配送先によって費用は変わります。

※円表示は、比較しやすいように1米ドル=150円とした計算例です。現在の為替レートではありません。

項目米ドル日本円の目安
販売価格(送料込み)30.00ドル4,500円
製造費−8.39ドル約−1,259円
配送費−5.99ドル約−899円
Etsy取引手数料(6.5%)−1.95ドル約−293円
Etsy決済手数料(6%+0.30ドル)−2.10ドル−315円
出品料−0.20ドル−30円
上記費用を引いた利益11.37ドル約1,706円

この条件なら、1個販売したときの利益は約1,706円です。 ただし、Payoneerの出金・換算費用、税金、デザイン制作費、開設料や年間手数料などは含んでいません。円表示は各行を四捨五入しています。

Offsite Adsの広告料15%がかかる注文では、さらに4.50ドル(675円)が差し引かれ、利益は6.87ドル(約1,031円)になります。

「送料無料」で販売しても、Printifyへの配送費は販売者が負担します。出品前に、選んだパズルの製造費と配送先の送料を確認して、販売価格を決めましょう。

広告料とPayoneerの年間手数料に注意

① Etsyの広告料

Etsyがあなたの商品をGoogleやSNSなどで宣伝する仕組みが「Offsite Ads」です。

  • その広告をクリックした人が、30日以内にあなたのショップで購入すると、広告料がかかります。
  • 広告料が15%なら、30ドルの注文で4.50ドル。通常の販売手数料に追加されます。
  • 広告に関係しない注文には、この広告料はかかりません。

始めたばかりなら、この広告への参加を停止できます。

ただし、ショップの売上が「続けて数えた365日間」で10,000ドルに達すると、以後は参加を停止できません。その代わり、広告料は15%から12%に下がります。「1注文100ドルが上限」は、広告料がそれ以上にはならないという意味です。(help.etsy.com)

② Payoneerの年間手数料

こちらは広告と関係なく、売上金を受け取るPayoneerアカウントを維持するための費用です。

標準料金では、続けて数えた12か月間に受け取った金額が、次の条件に当てはまるかで決まります。

Payoneerで受け取った金額年間アカウント手数料
6,000ドル未満29.95ドル
6,000ドル以上この年間手数料の対象外

例えば、年間で100ドルだけ受け取っても、6,000ドル未満なので手数料の対象です。「一度使えば無料」という仕組みではありません。

1ドル=150円で計算すると、6,000ドルは90万円、年間手数料29.95ドルは約4,493円です。これは換算例です。自分に適用される年間手数料・出金費用は、PCログイン後、左上ハンバーガーナビ→一番下にある「Fees/手数料」で確認してください。

3. 配送方法の重要ポイント

  • 送料と日数を明記: 販売する国ごとに送料を調べ、発送準備の期間と配達日数を分けて伝える
  • 追跡・補償を確認: 紛失や破損に備え、追跡番号の有無と補償の対象・上限を確認する
  • 販売先を設定: 日本国内だけを配送先にすると、海外住所への配送注文は受けられない
  • 製造委託でも購入者対応は必要: Printifyなどを使う場合も、返品・作り直しの条件を確認し、販売者が問い合わせに対応する

海外配送では、税関での確認などにより到着が遅れる場合があります。余裕を持った配送案内にしましょう。

4. 税金・法律の注意点

  • 確定申告: 必要かどうかは、売上ではなく、経費を引いた所得や他の所得などによって変わる
  • 所得の区分: 事業所得か雑所得かは、実際の活動内容などで判断される
  • 取引記録: 売上・手数料・製造費・送料・返金の記録を保存する
  • 関税・輸出入規制: 販売先の国で、その商品を送れるか、税金を誰がどう支払うか確認する

一定の給与所得者は、給与・退職所得以外の所得が合計20万円以下なら、所得税の確定申告が不要な場合があります。ただし、住民税の申告は別です。還付などのため確定申告する場合は、20万円以下の所得も含めます。

EU向けでは、購入者が原則14日以内に購入を取り消せる「撤回権」などが適用される場合があります。また、EEA(欧州経済領域)・北アイルランド向けでは、GPSR(一般製品安全規則)に基づく製造者・安全情報などの確認が必要です。海外では、日本と同じ販売ルールとは限りません。

5. Etsy出店に伴うリスク

  • 配送トラブル: 紛失・破損・遅延により、返金や再発送、低評価につながる場合がある
  • 返品・品質トラブル: サイズや色の認識違いを減らすため、写真・寸法・素材・返品条件を明記する
  • 言語の違い: 英語などでの問い合わせ対応が必要。翻訳ツールを使う場合も、納期や返金条件を確認する
  • 手数料・為替の変動: 広告料や米ドルと日本円の交換レートによって、利益が減る場合がある
  • 入金待ち: Etsyが売上金の一部を一時的に預かる「Payment Account Reserve」などに備え、製造費・送料・返金用の運転資金を確保する
  • アカウント停止: 規約違反や著作権・商標の侵害などで、販売できなくなる場合がある

売上が発生しても、すぐに全額を使えるとは限りません。 商品を作って発送するまでの費用は、先に支払えるように準備しましょう。

6. 売上につなげるポイント

  • 英語の商品説明: 用途・サイズ・素材・納期を具体的に伝える
  • わかりやすい写真: 全体・細部・大きさ・使用例を見せる
  • 利益が残る価格: 製造費・送料・手数料・広告料・返品費用を考慮する
  • 明確な配送案内: 発送元・送料・配達の目安・返品条件を記載する
  • 集客と改善: 商品に合うタイトルやタグを使い、SNSでも紹介する。閲覧数・注文数・利益を確認して改善する

まとめ

日本からEtsyを始めるには、Payoneerの連携、手数料を含めた価格設定、配送・返品の準備が必要です。

最初は商品数と販売先を絞り、利益と作業量を確認しましょう。売上額だけでなく、費用を引いてどれだけ利益が残るかが大切です。

公式情報
料金・制度は2026年10月7日時点で確認。詳細や最新の条件は、以下をご確認ください。